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雪囲いにおける考察シリーズ④

2021年12月18日 / 福井 デザイン

降りましたね!積もりましたね!昨夜はギリギリセーフでタイヤ交換を終え、今朝は除雪車の音で目が覚めました。
今シーズンは大雪が予想されておりますので、皆様十分な備えをして乗切りましょう。さて、雪囲いシリーズ4回目です。

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こちらは、池田町池田(平野部)の雪囲い。前回と同じお家で、母屋の西側に新設中でした。シリーズ②と同様、支柱(見付60見込80@600)を立掛け、頭部はホゾ差し、脚部は据置き。胴縁は支柱にボルト留めで、波板は胴縁にビス留め。「立掛け型上端差込み下端据置き工法/波板胴縁ボルトビス留め工法」であることが分かります。

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支柱の頭部は、支柱受けにホゾ差し。既存の雨樋を避けるように支柱間隔を調整しています。

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支柱の柱脚はスペーサーの上に乗せることで、支柱の腐食を緩和できます。今回は時間が無かったそうですが、来シーズンは塗装して防腐処理するとのこと。


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この雪囲いの最大の特徴は、左右で考え方(優先順位)が異なること。向かって右のブロンズ波板は常設で、西日対策や雨避けを優先。左の透明波板は仮設で、採光を優先。冬季は雪囲いによって家の中が暗くなりがちなので、この時期の西日は積極的に取入れたいところです。

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でも実は、雪囲いの新設にはもっと大事な理由があったのです。それは、離れからやってくるお孫さんたちの動線確保。「これまでは建物と柱の間を通ってたけど、大きくなってきたもんでの~」と、おじい様はニコニコ。

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家族の成長がきっかけの雪囲い、ステキです。
次回もこのお家から、思わず「技アリ!」と膝を打ちたくなるような雪囲いをご紹介します。

柴田
※写真撮影およびHP掲載については家主様の許可を得ております。