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第33回 北陸建築文化賞 受賞

2023年7月14日 / 福井 事務所 デザイン

このたび、福井銀行今立支店北陸建築文化賞を受賞しました。
この賞は、福井、石川、富山、新潟、長野の5県に渡る日本建築学会北陸支部によるものであり、「北陸・信越地方の建築文化の発展に顕著な貢献が認められる業績または建築作品に対して、その功績を称え、これを表彰することにより、地域の建築文化の振興に寄与するもの」としています。

1500年の歴史がある伝統産業「越前和紙」が地域の経済・文化そのものである今立においては、地方銀行が地域経済の軸となっていることを如実に実感できます。地域経済圏を逸脱する工法や材料の特殊性を避け、「汎用性のある木造建築」と「手仕事の建築」を選択することで建築が元来もつ『普請』を実現し、地方における建築の規範となることを目指しました。
※普請:広く平等に奉仕(資金・労力)をし、社会基盤を地域で作り維持していく事。

積雪2.5m(長期荷重低減なし)の木造に必要とされる多大な耐力壁。それを外周部に壁柱として配置し、内部空間や開口部を夏の日射や冬の積雪から守るものとして機能させ、北陸の天候への対応、構造、意匠を高度に統合しています。

これらの主旨や設計および施工の技術が建築賞の理念と合致し、今後の建築文化の振興を担うものとして選定して頂けたものだと考えています。関係者の皆さま、心より感謝いたします。

ヒャッカ一同

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