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完成から1年

2019年3月25日 / 福井 デザイン 建築

先日、福井県高浜町の「kurumu」と「旧神谷薬局」へ行ってきました。
完成から1年経過し、どのように使われているのか気になってましたので。

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「kurumu」はフィンランドの子育て支援「ネウボラ」を参考に子育て支援を実施中の福井県高浜町の子育て世代包括支援拠点。詳しくは→https://mrhr.jp/works/kurumu.html

■月2回ペースで全国からハードとソフトの両面に関して視察がある
■近隣市町からの利用者も増加している
■施設利用者の待合いゾーンになっている
■中央の広場を使って会議にも利用されている
など、親子が触れ合う以外に、多くの人に様々な目的で利用されていることが分かりました。
さらに、『保護者はスマホを触らず、子どもたちとの触れ合う時間が増えている』とのこと。
改修前は、既成遊具で子どもを遊ばせ、周りでスマホを触る保護者が目立っていましたが、オープンからしばらく経ったある日、利用者の方に「スマホ禁止になったんですか?」と尋ねられ、職員の方も気付いたそうです。「親子が触れ合える場所を」という想いから生まれたこの空間なだけに、胸が熱くなりました。


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「旧神谷薬局」は、旧物販店舗を飲食店へ改修した、地域住民の交流拠点かつ和田のビーチカルチャーの発信拠点へ。詳しくは→https://mrhr.jp/blog/entry/000389.html

■海水浴シーズンは様々な団体とコラボイベントを開催できた
■まちのコンシェルジュ(宿や魅力スポットへの案内)を試験的に実施し、海外からの来訪者への対応もできた
■コワーキングスペースの開設
■誰でも使用できる工具を揃え、ものづくりの拠点化
■4月から入る飲食店が決まった(奥さんが和田地区出身、Uターン)
など、和田地区の中心部に位置することを利点とした機能が充実してきたことが分かりました。
和田地区はかつて600以上の民宿が集まる観光地でしたが、現在は空き家空き民宿の活用が課題となっています。「旧神谷薬局」のように地域住民も来訪者も集いやすい場ができることは、そうした課題の解決に結びつくのではないでしょうか。


弊社では、設計して終わりではなく、企画段階から完成後のフォローも努めています。
また1年後、そのまた1年後、どのように場が育まれ、変化していくかが楽しみです。


ここ最近、週1ペースで若狭方面に出没している柴田でした。