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三國湊町家プロジェクト

福井県坂井市三国町の三國湊。
福井平野を横断する河川である足羽川、日野川、九頭竜川が合流し海へと流れる三國湊。古くから海運と水運の要衝として栄えた街には、多文化が融合した魅力的な風情が拡がります。花街や宿屋も多く、様々な文化人をひきつけた町家や洋風建築の融合した街並みは近年、事業の廃業や世代の転出などが続き、空家の数が増えています。その衰退していく流れをとめる為に、地元や三國湊のファンの人々が集まり様々な活動をしている(一社)三國會所が事業主体となり、福井県の「ふるさと創造プロジェクト事業」として坂井市の協力のもとに進められました。

三國湊町家PROJECT


依頼内容

(一社)三國會所からの相談。空家を改修し、三國湊の「観光誘客と商業再生」、「町家・街並・歴史文化遺産の保全と継承」を目的とした三國湊のエリアリノベーション。既存空家の調査や事業対象の検討・選定などから主体的に関わり、様々な関係者の中で建築設計を進めることになりました。
東京大学西村研究室・福井大学野嶋研究室の研究対象にもなっています。

アイデア

本プロジェクトに賛同する家主から貸与や譲渡を受けた幾つかの空家。それらの事業用途の可能性を関係者で協議し、建築費用と改修範囲を見極めながら改修。様々な条件や法的規制などの難しさを抱えながら、新築のようなフル改修から既存部分を活かしながらのほどほど改修など、それぞれの特徴を活かした改修としました。
今まで完成したのは、町家ステイ詰所三國(アレックス・カー氏監修)、和泉の蔵、広小路の蔵、湊座奥。
当社代表の丸山は、ヘリテージマネージャーのメンバー6人による設計チーム「越ノ作事方」の中で、全体統括・ディレクションを担当。

価値

改修した4件以外にも、空家だったものが店舗等に利活用されるなど少しづつ影響がでてきています。まずは成功事例をつくることで地域の意識もかわり、様々なプレイヤーが増え、空家活用の流れがうまれます。

運営団体:一般社団法人三國會所
事業コンサルタント:株式会社PTP
施工:(有)ミナミ工務店 (有)石丸ハウスセンター
設計監理:越ノ作事方(藤堂・藤田・山田・清水・西川・丸山)