雪囲いにおける考察シリーズ①
11月に入り、朝晩の気温が1ケタ台になってきました。この時期になると、今年の雪はどれだけ降るんだろう?と心配になります。ある程度は降ってほしいけど、ドカ雪がちょっと。。。
皆さんは、冬の備えはできていますでしょうか。
本社を置く福井県池田町は、日本有数の豪雪地帯。着々と「雪囲い」の設置が進んでいます。
池田町で暮らし始めて4年半(最初の冬は、あの30豪雪を経験し焦りました。)、これまでいくつもの雪囲いを見てきて「正解がない」ことに気づきました。建物が異なるので当然なのですが、いかに簡易かつ丈夫に作るかを、各家々で工夫されていて面白い。近隣同士協力して、互いの家の雪囲いを設置する姿は「風景」にもなっています。
というわけで、雪囲いを類型化して考察したらどうなんだろう?シリーズのスタートです。
雪囲いを「建築物を雨雪から保護することを目的とした仮設型の面構成物」と定義します。仮設型に限定することで、仮設が故の難しさと工夫に着目できるのではないかと考えました。
雪囲いは「支持部」と「面部」によって構成され、それぞれ構造・構成材・工法により細分化できます。皆さんが目にしている雪囲いは、概ねこの表のどれかに属するのではないでしょうか。このシリーズを通して、「何故その形状なのか?」を読解きながら、この表を更新していければと思っています。ちなみに、1枚目の写真の左手前はポーチの柱に設置されていることから「べた付け型ひも留め工法/波板胴縁挟みひも留め工法」であることが伺えます。
べた付け工法は、建築躯体に荷重を預けることができるので、耐風圧・耐雪圧◎。ひも留め工法は、工具が不要で容易に設置可能です。ただ、ひも留め部分に隙間が生じるので完全に覆うことは難しい。足元に土台を入れることで、蹴って破損するのを防いでいます。
おでんの〆はうどんを入れて「おどん」にします!柴田でした。