屋根

2009年5月13日

当事務所では、いつも屋根を切妻・方形・片流れ等の溜めない屋根にしています。屋根においてフラットルーフを極力選択しないのは雨の流れに逆らうから。
用途や規模、周辺環境上、止むをえない時はフラットルーフを採用することもあるとは思いますが、わざわざ屋根をプールみたいにして雨を溜めることはしたくはありません。

通常、よく使うのがガルバリウム鋼板の立平葺。
ブチルテープをカシメルことによって0勾配(メーカーによっては1/100)から設定できます。北陸のような湿雪のふる地域にはかなり有効。北海道では0勾配にして乾雪を風で飛ばすようにして、落雪がないようにしているようです。

そして現在、実施設計中のメラハウスは施主の要望や沿岸地域ということもあり、瓦(下屋部分は板金)を初めて使用。色々調べると、体系化されきっていない所が面白い材料ですし、新しい感覚の瓦もどんどん開発されています。これからは積極的に使用していきたい。
ただ、瓦のデメリットは建物の頭が重くなること。しかし、これについては重さを考慮して構造設計をするから大丈夫。そして、乾式工法や瓦の素材によって軽量化されているものもあります。

業務実績にある福井駅東K邸は道路から見るとフラットルーフにも見えなくもないですが、実は偏心した方形屋根。そして、軒先にステンレスによる箱樋が廻っています。

※この屋根・外壁工事はマルヒサ板金。中藤新保の居酒屋「きの葉」の角屋敷さんです。

黒川邸屋根.jpg
黒川邸屋根2.JPG

キッチン2 

2009年5月 2日

メラハウスのキッチン。各社見積が出ました。

まあ、グレードの違いや価格設定、掛率に差があるから一概に言えませんが、クリナップのパッケージ仕様が他社(パッケージ仕様ではない)の半値近かったです。
※IH、レンジフード、食洗機、キッチンパネルを含めずに計算しています。

今回はアイランド型ではあるけど、建築工事でグルッと囲むので通常のI型2.7mを採用します。やはり、オリジナルで同程度のものをつくるよりは格段に安いですね...。機能性も良いし。

これからも臨機応変に採用していきます。

さて、メラハウスの実施設計は比較的順調。架構をどうするか構造事務所とやりとりしながら、検討しています。当事務所の設計した建物は背の低い建物が多いです。なぜかというと、低いプロポーションを追い求めている訳ではなく、ムダをそぎ落としたいから。ですから、用途やコンセプトによっては背の高いプロポーションもアリです。

車庫&カーポート

2009年5月 1日

今までの新築物件のほとんどにおいて、2台分の車庫をビルドインもしくは併設しています。

天候の悪い日が多い福井においては、ほぼ必須。車庫をつくることは利便性の向上に繋がります。雨にぬれずに出入りしたり、車をどかして作業場としたり...。

よく街で見かけるアルミ製のカーポート。2台収容のもので工事費込みで100万円以上します。恐神ハウスの車庫は作業場付で約150万円(住宅の工事と同時なので、コンクリート打設のポンプ車や建方の諸費用分が安くなっていますが)。またビルドインのものは車庫分だけでは100万円を切ります。

そして、大きいのが建物との調和・調整を図ること。玄関に行くまでにカーポートの中を通ったり、住宅の窓にカーポートの庇が被っていたりは避けたい。そして、住宅と一体感のあるデザインとすることで調和を図ります。何となく似ているけど、色・カタチも様々なカーポートが並ぶより、1つ1つの住宅にあった車庫が並ぶことで、街並は格段に美しくなります。

恐神車庫.JPG

三十八社S邸では敷地と道路の高低差を生かしています。
ポーラエステinひのででは建蔽率やスペースの関係で車全体に屋根をかけることはできていませんが、実用においては有効だそうです。
深谷町N邸では、2方向に出口のある車庫を設けることで、住宅部分とのボリュームを調整しています。
針原T邸では、L型に配置することで外からの緩衝地帯としています。
神領Y邸は2階バルコニーと兼ねて。
そして、現在計画中のプロジェクトも...。

そんな理由で、資金的な面により後工事となっても良いので、新築時に車庫の計画もした方が良いですよ。そこに「住む」ということは環境をつくることですから、是非、綿密に...。

浴室 2

2009年4月28日 | コメント(2)

知人であるクニダムさんより、ちょっと分かり難いと指摘を受けたので、少々補足します。

まず、基材の動きについて。
RC造は躯体がかなり強固ですが、一般的な木造や鉄骨造は地震力に対して、家自体の動きが発生します。そうすると、躯体(柱等)と隙間があるユニットバスはあまり気にしなくてよいですが、在来工法の浴室は躯体と壁面の基材が一体となっている為、浴室の壁自体が動いてしまいます。また、木造の場合、乾燥収縮がある為に躯体や基材の動きが発生します。

浴室の第1次防水はタイル面ですが、目地を通じて水が浸透するので、下地に防水材が必要となります。その為、一般的にはFRPを採用するのですが、FRPの特性は剛性の高い膜ということです。動く躯体や基材に対して剛性の高いものは、その限界を超えると割れます。
それに対して、リボールマイティのような柔軟性のある素材は動きに追従するので、割れ難いということです。このことはバルコニーの防水材にも言えます。

そして、基材に合板ではなくダイライトを用いるのは、万一、防水材が切れた時にダイライトは無機系なので劣化が少ないと考えます。そして、断熱材も水を保有しやすいグラスウールではなく、水を保有しにくいパーフェクトバリアや羊毛を用います。更に、間柱等の下地材は防腐性能の高いヒノキや米ヒバを使っています。

以上、何重もの安全策を採用して初めて、在来の浴室をオススメしています。

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※このリボールマイティの存在を教えてくれたのは、大阪のタイル職人さんです。

キッチン

2009年4月24日

昨日、メラハウスの施主であるSさんとキッチンを見に行きました。
当事務所ではメーカーのキッチンを採用したことはなく、いつもオリジナルで製作しておりましたが、Sさんは御自分がどのようなスタイルにあっているかを検討され、システムキッチンに辿り着きました。私自身は「オリジナルキッチンでないと...」というコダワリはないので、施主の前向きな選択は大歓迎です。

廻ったのはヤマハ、サンウェーブ、日立。他のメーカーはSさんが既に訪問しています。
まず、ヤマハ。人工大理石のトップとシンクを自社でつくっており、その性能はトップメーカーのデュポン・コーリアンを凌駕しているらしい。
サンウェーブはCMで御存知のパタパタくん。確かに使いやすそう。そして、面材の種類が豊富。
最後に日立。あまり特色がないのがツライ。
今回は見学に行かなかったけど、TOTOやINAX、パナソニック、トーヨーキッチンなどは新しいスタイルを提案している。機能性だけではなく、「ライフスタイルの中で、どのように存在するか」という点に注力し始めている。

建築を構成する全てのものがオリジナルの方が良いと言う訳ではない。ライフスタイルに何があっているのかを検討した上で、既製品が良ければ、それを選択し、オリジナルの方がよければ製作するという判断が必要なのでしょうね。

T邸キッチン.jpg

浴室

2009年4月20日

もうちょっと建築のことを書いたらと、友人より指摘があったので、これから建築のことを、もう少し頻度を高めて書いていこうと思います。まずは浴室について。

当事務所では、ユニットバスを使用したことがありません。在来の浴室とユニットバとでは、プランの自由度が違います。その為、どちらでも良い方には在来の浴室を提案しています。

さて、その時、気をつけたいのが防水材と寒さ対策。

防水材は「リボールマイティ」(マイティといえばレスラーのマイティ井上。サンセットフリップをまた見たい!)を使用。この商品のすごい所は、FRPと異なり、基材の動きに追従ができること。そして、ほとんどのものに塗布できる所。コストはFRPより少々高いですが、1~2割の程度です。そして、より安心を考えて基材にはダイライトを使用し、下地材はヒノキか米ヒバ。断熱材はグラスウールではなく、パーフェクトバリアか羊毛。

そして、寒さ対策。床のタイルにはサーモタイル<INAX>を使用。そして、床暖房を導入しています。居室部分に床暖房が導入してあり、単独でのリモコンを付けなければ微々たるコストUPで済みます。

転倒時の安全性に関しては、床にコルクタイルを採用すれば、より安心。

住宅本体やキッチン、建具なども同じですが、カタログから選ぶだけではなく、オリジナルでつくるという選択も残しておきたいですね。そうすると色々な可能性が見えてきます。キッチンの機能性に関してだけは、オリジナル製作品の方が劣る面が多いですが...。

先日、断熱材(工法)の見学に行ってきました。
その名もデコスドライ。越前市にあるサンウッドの大西さんに説明して頂く。
この断熱材の特徴としてあるのが、工法を確立して責任施工でやっている所。色々な断熱材(工法)がありますが、ツッコメばよい訳ではありません。それぞれの利点・欠点を考慮した仕様を守らないと、性能を発揮できない。その点、デコスドライは徹底している。吹込みがされにくい所は羊毛系の断熱材を先詰めしておく。このことによってスキマは出来ない。そして、そのボリューム感がまたスゴイ。触るとワカリマス。それと、セルロースなので調湿効果も高そう。大西さんや大工さんの「屋根断熱を施工した小屋裏が全然、暑くない。カラッとしている。」との言葉にはカナリの納得。

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うーん、使いたいけど高い...。一般的な住宅の場合、グラスウールより100万円程高くなってしまう。確かにカナリ手間が掛かっているが...。

そして、ワザワザ遠くから見学に来ていたのが、名田庄の地域に根ざし、木にコダワる工務店の森本建築の皆さん。名田庄と福井市は県の端と端。しかも高速道路は途中までしか開通していない...。「セッカクですので」と(何がセッカクなのか分かりませんが)帰りがてらに恐神ハウスを御案内。色々な御意見を聞かせて頂きました。

12日は二宮農産の辻本氏と立岩氏との打合せ。

この会社は木材への柿渋注入をメインにしている会社。
最近の学校建築等にも多く採用されています。

木部への外部塗料としてはキシラデコールやオスモ・ノンロット等がメジャーで、当事務所では主にノンロットをよく使っていました。しかし、せっかくの福井産オリジナル商品をつくりだす二宮農産さんのノウハウを使わない手はありません。現在計画中のプロジェクトへの色々な提案を頂きました。ハッキリ言って、面白い会社です。

まだ小さい会社ですが(当事務所が言うのも何なんですけど)、自分には御二人が昇り龍に見えましたよ。怪しげな顔つきの龍ですが...。