建築をつくるにあたって、様々な職種の人々が「  」のもとに集まり、ことにあたります。そして、設計業務においても様々な人々が関わります。その時、いつも気をつけているのは他者の意見を引き出すこと。

学生時代+2~3年くらいは「自分の案」というのに固執し、我を通したりしていましたが、そんなコダワリなんて、何の役にも立たない浅はかなモノでしかないと感じるようになりました。

ですから、現場においては監督や職人さんに「ここ、どうしたら良い?」、「アーしたいけど、コーできないですか?」と聞いて意見を求めています。そして、設計においても"積極的な他者の考え"を求めるようにし、施主の「カタチの見えない要望」を聞き、それをコロコロと転がして御仕着せではない提案をするようにしています。
(施主や他者の提案が的を得ていると、たまにジェラシーを感じるのがマダマダダだなと思うのですが...。)

佐藤可士和さんが言っていたように「相手から答えをひきだす」。
施主や協同者に、そのような姿勢で取組み、また、自分の「答え」も他者から「ひきだしてもらう」。そんなことを信条として仕事をしています。このことに気付かせてくれたのは、以前の勤め先の所長である祖父江義郎さんや、手伝いをさせてもらった某事務所の環境や人々。そして、今までの施主や職人さんかな...。

そのような姿勢じゃないと長続きしないし、社会的にも面白くありませんから。

12日(木)は財団法人ふくい産業支援センター デザイン振興部主催の滝沢直己氏・宮永美知代氏による「日本のデザインとものづくり~宇宙での身体とコスチュームデザイン~」。
宮永氏による無重力状態での身体の変化の研究は興味深かったです。現時点では、まだまだ試行段階なのでしょうが、滝沢氏による服飾デザインがまだ「宇宙をイメージした」という表層的なデザインなのがちょっと残念...。でも、一流のファッションデザイナーとしての、新しい素材の使い方の事例やその手法には、技術者とは異なる可能性を感じました。プリーツプリーズ以上の革新的なファッションが生まれるのかも...。

13日(金)は㈱南陽主催でヤマギワの照明デザイナー山本氏による講習会。
基礎的なことから事例まで分かりやすく説明して頂く。今まで自分が知っていたことや経験してきたこととの、ちょっとした違いを理解できた。このちょっとの違いが専門家との違いであり、さすがに大きな効果を生み出している。

14日(土)は福井大学の学生が主催した建築家 西沢大良氏による講演会。
「現代建築のつくり方」として西沢氏の考える4つのポイントを軸に過去・進行中の作品を通して説明。ひとつひとつの言葉に重みがあり示唆に富んでいた。建築物としては頭より上の部分、一般的には余白やデットスペースとしての空間が、光を充満させた空間としていることが多い。ポイントの一つとして西沢氏が述べていた「魔術的」なものとして、その空間には近代物理学・社会が否定したエーテルが満ちているのかも知れない...。
業界に蔓延する「ホワイトキューブ」を「死に至る病」と称したのには、笑ってしまった...。

講演会等にはジャンルを問わず、興味深いものには出掛けております。
自分と異なる視点を知り、世の中の情勢を見ることは勉強になります。

先日、所用でとある住宅街にいると、自転車に乗ったカナダ人とアメリカ人の宣教師に道を尋ねられた。ナビを使って道を教えていると、後部座席の建築模型を見つけ興味がある様。

そこで私は言いました。「アイ アムア アーキテクト」。

今までも外国人に職業・仕事を尋ねられると「アーキテクト」と答えてきた。
でも日本人には、あまり、「建築家」と答えずに「建築設計」と答えています。
ちまたには建築家=奇抜なものをつくるとかのイメージが根強いし、美術作家が自分の事を「芸術家です」というようなもんだから、気恥ずかしい面やズレている感じがするから。

でも、「建築家」という言葉に、信頼性や誠実さ、親近感を付与していくのは今後の自分達の活動なのだなとも思う。もうちょっと胸張って言えると良いかな...。

「建築家です」って。

深谷霊園より

2009年1月31日

nitijyou20080124.JPG

うーん。

最高です。こんな所に事務所を建てたい(1/5付のブログでも書いたけど)...。

自分は基本的に壁に向かって作業するのが苦手。
外に向かって、仕事をしたいです。

現在、事務所の移転をナントナク検討中で、賃貸物件をナントナク探しています。
だれか良い場所(倉庫や工場なんかもOK。格安で...。)知りませんか?
情報、お待ちしています。

d-improvementに感謝

2009年1月27日

今年に入って、仕事絡みで色々な方と御会いしたり、連絡を頂く。

・とある建築プロデュース業の方
・S市商工会の方からの専門家派遣事業依頼
・就職希望の方
・ある建設会社の方から共感のメール
・ある木工関係の作者

HPが本格稼働して2ヶ月弱ですが、飛躍的に出会いが増えた気がします。
HPをつくって下さったd-improvement吉村(インプルーブメント吉村←ポップ吉村みたいでカッコイイっす)さんに感謝。
また、興味を御持ち頂いた方々、ありがとうございます。

基本的に、色々な方と御会いするのは好きです。
気軽に御連絡くださいね。

補足。(妻に、もうちょっと説明しとかないと、お客さん来ないよと脅されたので...。)

常日頃、考えているのは、生活や活動があって生きてくる建築。また、建築によって活きてくる生活や活動、そして環境。
設計において、隅々まで気を配るのは当たり前だけど、ちょうど良い塩梅(だいたい)にしておくことの大切さ。煮えきってしまった料理には素材の瑞々しさが無いのだけれども、ニエキラナイ建築は生活や活動に自由と潤いをもたらしてくれる。

意外と良い言葉なんじゃないかな。「だいたいの建築」、「ニエキラナイ建築」...。


さて、あっという間に大晦日。先行きが見えない世の中ですが、新年を迎える初々しい気持ちを胸に頑張っていきたいと思います。 

では、良いお年を...。

自分の建築を評してくれる友人がいる。

「だいたいの建築」とは真空ラボの面々。
そして、「ニエキラナイ建築」とは友高室内装飾の友高さん。

ことばだけ聞くと、なんかテキトーな仕事をしているように感じられてしまうかもしれない。
だけど自分としては、結構、この言葉は的を得てるなあ~と感じている。

「だいたい」とは構造がおろそかとか、ディテールが納まっていないとか、そんな話ではない。
細部の所まで気を配るのは当たり前なのだが、そういったものを「大きな意味」で方向性をまとめておけば、後は気にしない。細部に「大きな意味」とは別の「小さな意味」を付与することを避けていることである。
施主(旗をふる人)と打合せを重ねることで、共通の認識のもとに建築に「大きな意味」が与えられる。そして、後はそこで生活(活動)することを制限するような「小さな意味」をあえてつくらない。言うなれば、「大きな意味」以外は「だいたい」で良いということである。

そして、「ニエキラナイ」というのは、デザイナーとして「コー見せたい、アー見せたい」という意思が働いていないということ。そんな恣意的なデザインには興味がない。施主と「大きい意味」を見つけ出せれば、他のことは使い勝手やコストを考慮して決めていく。そして、物事を素直に成り立たせることに力を注ぎ、「泣かぬなら、泣かなくていいだよ。ホトトギスさん」の心構えで、無理をしない。

これらの意味を踏まえて、カッコよく言うならば「大らかな」なのかなと思うけど、ネガティブなイメージがまとわりついてしまう「だいたいの建築」、「ニエキラナイ建築」の方がお気に入り。

さて、来年も 「だいたいの建築」、「ニエキラナイ建築」 を実践していきますか...。

旗をふる人2

2008年12月26日

2001年11月より自分で仕事を始め、2003年6月に福井に移転した。
独立して7年、福井に来て5年ちょいが経過...。

今までの施主(あえて「様」をつけません。「旗をふる人」ですから)は順に

大学の友人
義母の友人
大学時代のスキー友達
行きつけの美容室
大学の後輩(S氏・H氏)
大学時代の友人(N氏)
N氏の友人
板金屋(マルヒサ・きの葉)さんの友人
高校の友人
「新しい住まいの設計」に掲載された住宅を見て、きて頂いた方
ネットで探して頂いた方1
大学時代の友人がバイトしていた居酒屋
S氏の友人
ネットで探して頂いた方2
H氏の仕事仲間
・・・

こうやって見てみると、初期の頃は友人・知人しかなく、最近は友人の紹介やネットで見つけてくれた方が多い。遠くの親戚より近くの他人という言葉通り、親戚がいまだになかったのだが、2つほど話がチラチラと舞い込んできている。

今後、どんな出会いがあるのか...。
HPもできたし、どんどん増えると良いんだけど、
旗をふる人と、旗に集まる人と...。

旗をふる人

2008年12月18日

施主という言葉について。

以前、とある建築サイトで「施主」という言葉について、議論がありました。
そこで出たのが、「施しをする人」という意味。これでは、何か勘違いしてしまいそうですね...。

そして、それとは別に「旗を振る人」という意味。

実際、「施」という漢字には「吹き流しが長くのびるさま→多くの人に渡るよう施す」という字の成り立ちがありまして、「建物をたてるぞ~」という長い旗を持った人のもとに、それぞれの専門家である、建築士・施工業者・職人・銀行等々(順不同)が集まって、様々なサービスを提供する換わりに代金(手数料・利子)を頂く。この「旗をふる人」こそが「施主」の意味なんでしょうね。

「旗をふる人」...。いい言葉です。

どんどん振ってくださいね~。
親戚のシガラミや営業マンに振らされるのではなく、自分でシッカリと振ってください。
いつでも駆けつけますよ!

南陽

2008年12月17日

今日はメラハウスのクライアントSさんと、ハーモニーホール近くの建材屋、南陽さんで打合せ。

ここには照明をシュミレーションできるブースがあります。
そして、著名デザイナーによる、値段も素敵過ぎる家具や照明器具が置かれていますが、正直、こんな高いもの扱ったことがありません。ヤマギワさんが提案してくれた照明器具は当事務所で考えたもの(デザインとコストを考慮し、パナソニック・オーデリック・マックスレイ・山田照明・遠藤照明の寄せ集め)より、トータル2倍以上の価格...。最新の照明器具に著名建築家(自分が勤務していた事務所の所長が昔、番頭をしていた事務所)のものがあり、「こうゆうのをワンポイントで導入したいですね」とSさんと共感。

その後は色んなメーカーのキッチンを見て比較。当事務所では今までメーカーさんのキッチンを導入したことはありません(クライアントから要求があればメーカー品を導入します)。いつもクライアントの要望を聞きながらオリジナルで設計し、その多くをHSキッチンさんが製作。ここ南陽さんにもHSキッチンさんのつくったものが展示されています。

その後、帰り道がてらに施工中の恐神ハウスを見学して頂く。

そして、Sさんとは別れて、名津井建設の大工さんと打合せ。
設計料の話になり、「まあ、こんだけやってるなら、そんだけ掛かるわな」と、福井では高めの設計料を頂いている当事務所の仕事っぷりを納得して頂く。もともと、知っている人だけど無愛想な人なので、そう言ってくれるのが嬉しかったです。最後まで宜しくお願いしますね...。